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グルココルチコイドは、末梢器官においてGRの二量体化を起こし、インスリン感受性を障害する

Glucocorticoids dampen insulin sensitivity via the dimerization of the glucocorticoid receptor in peripheral organs

Alexander Rauch, Fritz-Lipmann-Institute Jena, Germany

Keystone Symposia:Pathogenesis of Diabetes Jan 30, 2012, Santa Fe.

グルココルチコイドは強力な抗炎症作用のあるホルモンであるが、一方でインスリン抵抗性を惹起することにより2型糖尿病をきたすという副作用もある。グルココルチコイドによるインスリン抵抗性発症の原因には不明の点が多いため、コンディショナルグルココルチコイド受容体(GR)欠損マウスを用いて検討した。

プレドニゾロン放出ペレットを皮下に埋め込んだマウスは、1日以内に強いインスリン抵抗性をきたす(インスリン値の増加と白色脂肪組織でのAKTリン酸化の低下などインスリンシグナル伝達の低下)。肝細胞でGRを欠損させたマウス(GR AlfCre)は、プレドニゾロン投与によって野生型マウス同様のインスリン抵抗性を示すため、肝細胞でのグルココルチコイド作用はインスリン抵抗性発症に重要でない。骨格筋でGRを欠損させたマウス(GR MckCre)も中程度のインスリン抵抗性をきたすのみで、骨格筋でのグルココルチコイド作用はインスリン抵抗性発症に部分的な役割しか果たしていないと思われる。

二量体化(dimerization)欠損型GR(GR dim=DNAに直接結合できないGR)を発現したマウスは、炎症性転写因子との相互作用は保たれているが、プレドニゾロンによるインスリン抵抗性は起こさない。GR dimを用いて、肝ではなく骨格筋におけるGRおよびGRの二量体化が、グルココルチコイドによるインスリン抵抗性の発症に重要であることを示した。
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by md345797 | 2012-01-31 10:07 | その他