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FGF受容体1cシグナルの調節を介した代謝作用

Metabolic Actions through Modulation of FGF Receptor 1c Signaling

Paul Emmerson, Eli Lilly and Company, USA

Keystone Symposia:Pathogenesis of Diabetes Feb 1, 2012, Santa Fe.

FGF21はFGF受容体- βKlotho複合体(FGFR1c / βKlotho)を介して、代謝改善作用を発揮する。しかし、逆に抗FGFR1c抗体IMC-A1 によってFGFR1cシグナル伝達を減弱させると摂食と体重が減少することが分かっており、受容体シグナルの減弱も代謝に好影響を及ぼすとされている (Am J Physiol, 2007)。このように、FGFR1cシグナルの活性化も阻害も代謝改善につながると考えられている。

IMC-A1をFGF21欠損マウスまたは野生型マウスに投与しても、摂食・体重に与える影響は同等であった。高脂肪食負荷マウスにIMC-A1とFGF21を同時に投与しても、FGF21の代謝改善効果は減弱せず、IMC-A1の摂食減少効果も障害されなかったが、これらの同時投与は、体重減少に相加的に作用した。

また、内因性にFGFR1cを発現している3T3-L1脂肪細胞またはN1E-115(神経芽細胞腫)細胞、およびβKlothoを過剰発現した3T3-L1細胞にIMC-A1とFGF21を添加した。3T3-L1細胞では、IMC-A1によりERKリン酸化を認めたのに対し、N1E-115細胞ではIMC-A1はFGF2刺激によるERKリン酸化を低下させた。すなわち、IMC-A1にはアゴニスト/アンタゴニストの2つの作用があることが分かった。このIMC-A1の作用は、βKlotho依存性であった。
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by md345797 | 2012-02-02 16:03 | その他