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インスリン欠乏およびインスリン抵抗性マウスでの、新規インスリン受容体アゴニストペプチドの効果

Novel Insulin Receptor Agonist Peptides with Differing Effects in Insulin-Deficient versus Insulin-Resistant Mice

Julie S. Moyers, Chen Zhang, Angela M. Siesky, et al.
Lilly Research Laboratories, Eli Lilly and Company

Keystone Symposia:Pathogenesis of Diabetes Feb 1, 2012 (Poster 311)

このグループは、インスリン受容体(IR)の強力な選択的アゴニストであるinsulin mimetic (IM)peptidesを作製した。ヒトIRを過剰発現した293HEK cells細胞において、IM-1とIM-2はIRのインスリンと比べて長時間チロシンリン酸化を引き起こした。293-HIR細胞を24時間刺激後、IM-1は細胞表面の125I-インスリン結合を減少させた。これはIM-1がインスリン受容体の内在化(internalization)および欠乏を起こしたためと考えられた。内因性にIRを発現するH4IIE細胞(ラット肝癌細胞)をIM-1で24時間培養すると、IRのmRNAには変化がなく、蛋白の減少が認められた、In streptozotocin投与糖尿病ラットに、100 nmol/kg IM-1 および IM-2を投与すると、急性に血糖低下が起こり、毎日の投与で7日間効果が持続した。さらに、インスリン抵抗性糖尿病ob/obマウスにIM-1およびIM-2を投与したところ、急性の血糖上昇が認められた。IM-2を6日間毎日投与すると、ob/obマウスの肝でのIRがインスリン投与したコントロールに比べて80%減少したのに伴い、高血糖を示した。このように、insulin mimetic peptidesは、内因性インスリン分泌低下・正常インスリン感受性の糖尿病モデルでは血糖を低下させるが、インスリン抵抗性のため高インスリン血症をきたすob/obマウスでは、細胞で認められたようなIR蛋白量の低下に伴って、高血糖をきたすことが分かった。
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by md345797 | 2012-02-02 16:06 | その他