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肝特異的HDAC3欠損マウスにおける脂肪肝とインスリン抵抗性の解離

Dissociation of Fatty Liver and Insulin Resistance in Mice Lacking Hepatic HDAC3.

Zheng Sun, Russell Miller, Rexford S. Ahima, Morris J. Birnbaum, and Mitchell A. Lazar . University of Pennsylvania

Keystone Symposia:Pathogenesis of Diabetes Feb 2, 2012 (Poster 417)

2型糖尿病に伴う脂肪肝は、肝のインスリン抵抗性の原因となる。肝特異的なhistone deacetylase 3 (HDAC3)欠損マウスは、脂肪合成の亢進のため高度な脂肪肝をきたす。このマウスに高脂肪食を負荷すると、HDAC3欠損の肝臓の中性脂肪含量はさらに増加する。肝HDAC3欠損マウスは野生型マウスと体重に有意差はなく、高脂肪食を負荷した場合の体重増加も同等である。しかし、このマウスでは驚くべきことに脂肪肝にも関わらず、正常食においても高脂肪食においてもインスリン感受性は亢進していた。さらに、肝のインスリンシグナル伝達は、脂質の著明な蓄積にもかかわらず変化していなかった。またHDAC3欠損肝細胞においては糖産生が減少していたが、糖新生酵素の変化はなかった。以上の結果から、HDAC3による肝の脂肪蓄積は代謝中間産物を脂肪合成および脂肪滴形成に向かわせること(lipid sequestration)によって、糖産生を低下させ、インスリン抵抗性を改善していると考えられた。
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by md345797 | 2012-02-03 06:14 | その他