Irisin, a Novel Myokine that Browns Adipose Tissues and Ameliorates Metabolic Disease
Bruce M. Spiegelman, Harvard Medical School, USA
Keystone Symposia:Pathogenesis of Diabetes Jan 30, 2012, Santa Fe.
PGC1αはPPARγのcoactivatorであり、褐色脂肪組織における熱産生を調節する。近年、PGC1αは骨格筋での運動による代謝改善作用にも関与することが明らかになっている。このグループは、PGC1αの骨格筋での過剰発現または運動が、骨格筋の膜蛋白であるFndc5の発現を調節することを見出した。Fndc5は、蛋白分解を受けて112アミノ酸からなる新規分泌蛋白irisinを生成する。Irisinは、マウスとヒトにおいて血中を循環し、白色脂肪の褐色化を起こすことによりエネルギー消費を増加させ肥満を減少させる。高脂肪食負荷マウスにirisinを投与すると、糖代謝が大きく改善した。これらの結果から、
irisinは運動により筋肉で生成される分泌蛋白で、運動によるエネルギー消費と代謝改善に関わることが示された。