Obesity-induced insulin resistance improvement by gut microbiota modulation in mice
Bruno M Carvalho; Daniela M L Tsukumo; Dioze Guadagnini; Mario JA Saad Internal Medicine Department, State University of Campinas, Campinas, São Paulo, Brazil
Keystone Symposia:Pathogenesis of Diabetes Jan 30, 2012 (Poster 119)
腸内細菌叢(gut microbiota)は血中LPSの増加を伴い、炎症とインスリン抵抗性を惹起し、肥満に重要な役割を果たしていると考えられている。そこで、このグループでは、抗生剤投与によって腸内細菌叢を調節するとインスリン感受性がどのように変化するかを検討した。Swissマウスに高脂肪食と抗生剤を8週間投与し、細菌DNAシークエンシングで腸内細菌叢の評価を行った。抗生剤投与により、細菌叢プロファイルと細菌量は大きく変化し、血中LPSおよび炎症性サイトカインが減少、肝・筋肉・脂肪組織のTLR4の活性化が抑制され、AMPKの活性化や脂質酸化を伴うインスリン感受性の亢進が認められた。さらに、肝・脂肪組織へのマクロファージ浸潤がほとんど消失した。これらの結果から、腸内細菌叢の調節は、血中LPSの低下およびAMPK活性化、肝・脂肪へのマクロファージ浸潤を減少させ、インスリン抵抗性を改善しうる。