A Randomized Trial of Sugar-Sweetened Beverages and Adolescent Body Weight.
Ebbeling CB, Feldman HA, Chomitz VR, Antonelli TA, Gortmaker SL, Osganian SK, Ludwig DS.
N Engl J Med. Published online September 21, 2012.
【まとめ】
背景 砂糖入り甘味飲料は体重増加の原因となる。そこで、過体重または肥満の青年に自宅でノンカロリー飲料を飲むような介入を行うことにより、体重への影響を検討する。
方法 日常的に砂糖入り甘味飲料を消費している、224名の過体重または肥満の思春期男女(平均約15歳)をランダムに分け、「実験グループ」すなわち1年間砂糖入り甘味飲料を飲まないように介入したグループ(ペットボトルの水か人工甘味料を用いた「ダイエット」飲料、できれば水を薦めた)と「コントロールグループ」に割り付けた。1年の介入期間終了後は、追加の介入なくfollow-upのみを継続した。「実験グループ」の方が「コントロールグループ」よりも、体重増加が遅いことを想定して追跡を行った。
結果 ベースラインでの砂糖入り甘味飲料の消費は、「実験グループ」「コントロールグループ」で同じであった(1日1.7 servings)。これを「実験グループ」では、1年間ほぼ0となり、2年間でも「コントロールグループ」よりは少ない消費量となった。主要評価項目(primary outcome)である2年間のBMIの変化は2群間で有意差は認めなかった。ただし、1年目には「実験グループ」の方が、BMI(-0.57)、体重(-1.9 kg)の有意な低下が見られていた。さらに、1年目および2年目のBMI減少は、民族による違いが見られ、Hispanicの被験者のみでBMIの差を比較すると、1年目(-1.79 )、2年目(-2.35)で有意な低下が認められた。Non-Hispanicの被験者ではそのような差は認めなかった。
結論 過体重または肥満の青年において、「実験グループ」の方が「コントロールグループ」に比べて1年間の介入期間におけるBMIの増加が小さかったが、2年目のfllow-upの期間はそうではなかった。